2024 年は PENTAX 17 や Rollei 35AF など新作フィルムカメラの発売が相次ぎましたが、また新たなカメラが登場しました。Nana 35mm は金属製のボディが特徴的なレンズ固定式のフィルムカメラで、オーストラリアのメルボルンに拠点を持つプロジェクト「FilmNeverDie」が手掛けています。

使い捨てカメラのような手軽さと、高品位なボディの両立がコンセプト。そのボディの堅牢性で知られ、今でも人気の高いコンパクトフィルムカメラ Contax T2 に影響を受けてメタル製のボディを採用しています。動作には単三電池が 1 本必要で、これにより自動でのフィルム巻き上げとフラッシュ動作を実現。非球面レンズが使われるなど、画質へのこだわりも感じられます。

Contax T2 を彷彿とさせるデザインを採用

シャッタースピードは 1/125 秒、F 値は F/11 に固定されており、使い捨てカメラのように設定を気にせず気軽に撮影できることを重視した設計となっています。ピントは 1.5m から無限遠に設定されていますが、レンズにアタッチメントを装着することで異なるピント合わせができるようになるオプションを準備中とのこと。

公式サイトに掲載された作例。ISO 400 のフィルムを使うことが推奨されています

「Nana」は FilmNeverDie プロジェクトの発起人である Gary Wong 氏の 3 歳になる娘さんにちなんで名付けられたそうで、こうした開発ストーリーも相まって Kickstarter で多くの支援を集めてきました。公式サイト が日本への発送に対応しているほか、かわうそ商店 でも税込 35,800 円で購入可能です。公式サイトの記載によると、初回 1,000 台限定で Zatsu 400 というカラーフィルムが同梱され、 2 年間の保証がつきます。