富士フイルムが中国でC200・C400フィルムを生産開始
Kosmo Foto や中国のソーシャルメディア「小紅書」などによると、富士フイルムは6月21日に中国の南寧市で記者会見を開き、C200およびC400フィルムの生産を同市で開始することを発表しました。生産を請け負うのは Yes!Star という会社で、同社は富士フイルムブランドの医療機器向けフィルム生産の実績があることで知られています。
発表の内容
各所で報道されている情報を整理すると、以下の通りです。
- 6月21日、富士フイルムは中国南部の南寧市で記者会見を開いた。
- テーマは「传承经典,重燃激情(=伝統の継承と情熱の再燃)」。
- 富士フイルムのC200・C400フィルムが南寧市の「广西巨星医疗器械有限公司」で開始予定。
- これは市場でのフィルム製品の需要の高まりに対応するもの。
C200・C400フィルムとは
過去に流通していた C200 のパッケージ (出典: carlosgrphoto.com)
C200・C400は過去に海外で流通していた富士フィルムの 35mm カラーネガフィルム。同じく当時流通していた Superia シリーズと比べ「第 4 の感色層」を省略することで廉価版として生産していた様子。
C200・Supera200 の層構造の比較 (出典: carlosgrphoto.com)
第4の感色層を導入するとフィルムの色忠実性が改善する (出典: カラーネガフィルムの技術系統化調査)
この C200・C400 シリーズは、今年4月に富士フイルムからプレスリリースされ国内でも流通している「FUJIFILM 400」とは別物のようです。
この FUJIFILM 400 は 35mmcの考察 などによれば、米国で生産されている様子。確かに、B&H のサイトに掲載された写真 でも小さく Made in USA の表記が確認できます。出回っている情報の通り製品名が「C200・C400」なのであれば、異なる商品として展開されるのでしょうか。
未だ公式発表はなし
今回の発表は SNS 上に情報が出回るにとどまっており、現時点で富士フイルムからも、また生産を請け負うとされている Yes! Star からも公式な発表は確認できません。今回再開される生産ラインの生産能力や輸出対象国、そしてこれにより 35mm フィルムの入手性が上がるのか、気になるところです。